フランシス・レイの映画音楽
今週のショコラヂヲを放送いたしました。
放送日のちょうど月曜日、10月16日から来日公演をスタートさせるフランシス・レイ・オーケストラに因んで、今回の一曲はフランシス・レイの映画音楽から。
世界にその名を知らしめるきっかけとなった1966年のフランス映画「男と女」から、その主題歌

この映画の成功から、監督クロード・ルルーシュと音楽フランシス・レイのコンビで
・パリのめぐり逢い
・白い恋人たち
・愛と悲しみのボレロ
・男と女Ⅱ
など、多くの映画と音楽を制作していくことになります。
そして、この歌の作詞と歌唱、そして映画ではアヌーク・エーメ演じるヒロインの夫役で出演しているピエール・バルーも、インディーズ・レーベル「サラヴァ」を立ち上げて、日本の音楽シーンにも大きな影響を及ぼすことになります。
全ての始まりはこの「男と女」からでした。
多くの映画音楽は、撮影が終わってからその映像を見ながら作曲し、音を付けていきますが、クロード・ルルーシュは、シナリオが出来上がるとすぐにフランシス・レイに作曲を依頼し、その曲を聴きながら撮影したそうです。「いつも映像を見るのは僕が一番最後だ」と、フランシス・レイは言っています。
そのためか、ルルーシュ×レイの映画では、音楽とストーリーとシーンがどれも対等に結びついて流れていきます。主題曲のために挿入されたシーンや、展開を盛り上げるためのBGMではなく。
特に自主製作映画だったこの「男と女」は即興的な作り方だったと、後にピエール・バルーが語っています。
この映画の数々の名場面の撮影時に、実際にこの曲が流れていたと思うと心躍ります。